癌の予防は可能か?ガラパゴス的日本の禁煙・ワクチン施策について
中村祐輔 シカゴ大学腫瘍内科外科教授 2018年1月13日 のシカゴ便り
要約すると癌の死亡率について本人の喫煙をなくすると約25%、肥満を回避すると6.5%、過度のアルコールを辞めると4% 癌の死亡数を減少させる可能性があるとする論文が出た。 他人の喫煙者の煙では0.7%の減少に留まっている。加工した赤肉と同様思ったほど癌死亡には影響が少ないとしている。それよりも野菜・果物の摂取不足、運動不足の方が、重要な癌を減らす対策となる。
ただし、パピローマウイルスについては、子宮頚癌の予防だけでなく、男性に多い頭頚部癌にも発癌の原因とされており、若年女子のみならず欧米では男子についても予防ワクチン接種をすすめている。しかし、科学的検証をしない日本の子宮頚癌ワクチンについては、日本だけが感情論と科学的検証がかみ合わず、休止状態に陥っている。
2018年1月16日 光畑直喜