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膵癌の最新治療

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進行膵癌の患者さんは1年生存率が16%、3年生存率が3%未満でありほとんどの患者さんが、最近の免疫チェックポイント薬の単独あるいは併用使用でも効果をあげられていない。しかし、最近ブリストル・マイヤーズから免疫チェックポイントであるオブジーボに併用してカビチリズマブ(抗CSF-1レセプター抗体)を併用することによってオブジーボ単独では効果がなかった患者さんにはじめて効果を認めたとする早期試験結果を発表した。

進行した31名の膵臓癌患者さんにおいて5名に有効例が認められた。膵臓癌組織の中で癌に対して抑制的に働くマクロファージを枯渇させて膵臓癌に対する患者さんの癌認識能力の向上と免疫力を高めるカビチリズマブ(抗CSF-1レセプター抗体)とオブジーボとのさらなる大規模な治験が計画されている。

また、膵臓癌そのものの遺伝子変異が多い個人が効いている可能性もあり 大腸癌の如くマイクロサテライト不安定の変異をもつ患者さんと同様免疫チェックポイント薬が効かないとされた膵癌においても徐々に投与対象が絞られて来ている。すなわち一定の比率で他剤と併用してオブジーボが効く膵癌がある。

2018年1月16日 光畑直喜

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