脳に水がたまる頭痛とは、逆に脳に水が減って頭痛が起きる「脳脊髄液減少症」についてお話します。

どのような病気ですか。

この病気は、脳の水が脊髄から微量に漏れていくため、脳の圧が下がり頭痛が起きるものです。国際頭痛分類では、「低髄液圧による頭痛」として分類されています。
脳の水は毎日、脳室という部屋で牛乳瓶1本程度の量が産生されています。同じような量がくも膜下腔から吸収され、適切な量と圧を維持している訳です。ところが、脊髄神経を覆っている硬膜に傷が入り、そこから微量の水が漏れ出すと脳の圧が下がり頭痛を起こします。

どうして水が漏れるようになるのですか。

詳しいことは分かっていませんが、トイレでの力み、くしゃみ、しりもち、頭部外傷、性行為などによって、急激に脳圧が上がったとき、手足にいく神経が脊髄からでていくデューラルスリーブといわれる場所から漏れるといわれています。

似たような病名が多くて、まぎらわしいのですが。

髄液量減少症候群、低髄液圧症候群、低髄液圧性頭痛はすべて同じ病気のことです。脳脊髄液減少症は自律神経失調症状、精神症状、脳神経症状など複数の症状を呈する症候群です。

頭痛はよくある症状ですが、脳脊髄液減少症と診断をする基準は。

座位または立位をとると頭痛が15分以内に増悪する。後部硬直、耳鳴り、聴力低下、光過敏、悪心の中の一つの症状を持ち、硬膜外血液パッチという治療により72時間以内に頭痛が消失するものを言うと決められています。

どんな症状ですか。

鈍痛、牽引痛、頭痛、頚部痛、背部痛、腰痛、味覚障害、聴力障害、視力障害、副視、微熱、動悸、集中力の低下、睡眠障害などです。

どういった検査を行いますか。

まずMRI検査を行います。最近では、MRIシステルノグラフィーという検査によって、お水の漏出部位を直接調べることも可能になってきました。

治療について教えてください。

治療は、1日1000から1500ccの点滴を約2週間継続する方法、背骨の脊椎硬膜外腔に自分の血液を注入する血液パッチ療法などがあります。

治療ですぐよくなるのですか。

血液パッチ療法で半数程度の人が良くなります。全てが血液パッチで治るというわけではありません。総合的な治療が必要です。

脳神経センター大田記念病院の脊椎脊髄外科をおすすめします。

リビング新聞 「頭痛Q&A」掲載