薬を飲んでいるがなかなか血圧が下がらない、こんな人を薬剤抵抗性高血圧(以下、難治性高血圧)といい、最近いびき・無呼吸との関係が注目を集めています。どのような関係にあるのか詳しい話を聞いてみましょう。

高血圧の数値について教えてください。

血圧を専門とする学会が、高血圧の基準を定めています。至適血圧は120/80mmHg以下、正常血圧は135/85mmHg以下、正常高値血圧は140/90mmHg未満など、細かく分類されており、一般の人にはわかりにくい内容です。

難治性高血圧とはどんな高血圧のことですか

アメリカとヨーロッパでは、少し表現が異なりますが、生活習慣の改善と利尿剤を含む適切な三種類の薬剤を十分量まで服用しても、収縮期血圧・拡張期血圧が降圧目標値まで十分に下降しない場合と定義しています。140/90mmHg未満にコントロールされていない方のことです。

いびき・無呼吸の方には、高血圧が多いのでしょうか。

いびき無呼吸の方の8割が高血圧を合併しているとの調査があります。最近、いびき無呼吸は高血圧の原因に位置づけられています。

いびき無呼吸があって血圧がなかなか下がらない場合、どのような検査をするのでしょうか。

在宅での循環呼吸モニター検査、一般には在宅簡易PSG検査と呼んでいます。自宅で睡眠中のいびきの程度と血中の酸素濃度を調べます。難治性高血圧の方は、多くの場合、血中酸素濃度が下がっています。

睡眠中の酸素濃度が下がることが、難治性高血圧の原因なのでしょうか。

酸素が不足すると、血管は収縮し血圧は上がります。その他に、睡眠時の無呼吸回数と同じ回数覚醒反応を起こします。この覚醒反応が交感神経の緊張を高め、血圧を上昇させます。

具体的な治療法を教えてください。

まず枕と体位による指導を行います。効果が弱い場合は、歯医者さんでいびきを減らすためのマウスピースを作ってもらいます。それでも効果が弱い場合は、持続陽圧呼吸療法 シーパップ療法を行います。

効果はありますか?

血圧の専門医が驚かれるほどの効果があります。睡眠中のいびきや無呼吸を治療することにより、収縮期血圧も拡張期血圧も10mmHg以上下がることが調査研究でわかっています。血圧がなかなか下がらない方、早朝高血圧の方は、一度いびきの検査をおすすめします。