Column
症状について教えてください。
突然の激しい頭痛で発症します。意識が薄らいだり、無くなったりします。意識のある場合は主に後頭部に強い痛みです。普段の頭痛とは全く違う強い痛みなので、これはただ事ではないと多くの人が自覚します。「救急車を呼んでくれ」と叫ぶ人も少なくありません。
その原因は何ですか?
原因の多くは脳動脈瘤の破裂です。概ね発症後6時間は鎮痛剤と降圧剤により強制的に血圧を下げ、集中治療を行う必要があります。
突然死する代表的な病気と聞きましたが、死亡率は高いのですか?
死亡率については再出血や血管攣縮を含め、40~50%と高い数字が統計的に報告されています。一般に素人の人がクモ膜下出血を恐れる理由はここにあります。
検査について教えてください。
血圧等の病状が安定している場合には概ね発症6時間から12時間の間に、CTによる造影血管撮影またはカテーテルによる造影血管撮影を行います。また病状によっては、12時間以降に造影血管撮影を行うこともあります。
血管撮影で何がわかるのですか?
瘤の部位、形、大きさが判ります。一般に瘤が大きいほど、形が不整なほど再破裂しやすいといわれています。
瘤の大中小の目安について教えてください。
3ミリ以下を小動脈瘤、5ミリ前後を中程度動脈瘤、10ミリ以上を巨大動脈瘤と一般的には呼んでいます。
治療について教えてください。
最初に述べたように、鎮静剤・鎮痛剤などを併用し、降圧剤による強制的な血圧のコントロールを行います。しかし、いくら頑張っても、発症3日以内に30%の方が死亡されます。その後1~2週間の間に更に10~20%の方が死亡されます。このような高い死亡率が外科的治療を必要とする理由となっています。
再出血の頻度はそんなに高いのですか?
無事に病院にたどり着いても、クモ膜下出血の再出血頻度は、他の脳出血に比べて著しく高いのです。鎮静・鎮痛・降圧など、集中治療を行っていても再出血の危険性は常にあります。従って、検査中等に再出血によって突然死亡するといったこともあり得るわけです。このような時、ご家族と病院との間に病気に対する認識のズレが生じ、トラブルに発展することもあります。
怖い合併症があると聞きますがどんなことですか?
血管攣縮という合併症です。攣縮とはお坊さんが持っている数珠のような形に血管が縮んでいき、ついには血管が流れにくくなってしまいます。そうなると脳に栄養が行きませんので、俗に脳軟化、医学的には脳梗塞となります。この脳梗塞は規模が大きかったり、多発性であったりするため、予後が悪く死亡したり後遺症を起こすことが多いのです。
血管攣縮の治療法はあるのですか?
この問題が一番悩ましいところです。これだけ医学が進んでも決め手となる治療法が未だないのです。あれやこれや良いと思われる方法を試すしかないのです。
―その2へ続く-
太陽新聞2001年3月40日掲載
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