<ケース5> 睡眠時無呼吸症候群
63歳の男性Aさん。
自営業のトップとして忙しい日々を過ごしています。悩みは朝の熟眠感が無く、日中眠気もあり、仕事に集中できないことです。
- 大田医師
- 何時間寝ていますか。入眠困難・中途覚醒はありますか。
- Aさん
- 6時間は寝ています。途中1度くらい起きることはありますがよく寝ていると思います。
- 大田医師
- 睡眠中のイビキ、呼吸停止を奥さんから指摘されませんか。
- Aさん
- 妻はすごいイビキと歯ぎしり、時には呼吸が止まっていると言います。
- 大田医師
- 身長と体重は。
- Aさん
- 168cm、84kgです。
- 大田医師
- BMIを計算すると30.0となり相当肥満です。標準BMIは20~24ですから、適性体重上限は68kgです。70kgを目標に減量が必要です。
- Aさん
- 痩せればイビキ・無呼吸は減りますか。
- 大田医師
- 喉の奥は正常で扁桃腺肥大もなく舌根がやや大きめ程度です。痩せるとイビキは減るはずです。
- Aさん
- 最近血圧も高く、降圧剤を3種類内服しています。また、糖尿病の境界型と言われています。睡眠時のイビキ・無呼吸と関係があるでしょうか。
- 大田医師
- 大いに関係があります。イビキを伴う睡眠時無呼吸は、自律神経を刺激し血圧を上昇させます。血液中の酸素濃度の低下は、動脈硬化を促進し将来的に心臓発作や脳発作を起こす率を高めます。
- Aさん
- どんな治療法がありますか。
- 大田医師
- 終夜睡眠ポリグラフ検査で無呼吸低呼吸指数AHIの数字が出てきます。その数字の高さによって、枕の指導、鼻呼吸の指導、スリープスプリントと呼ばれるマウスピースに似た下顎を数ミリ前に出す装置を歯科で作ってもらう方法、さらにはシーパップと呼ばれる睡眠中鼻マスクによる陽圧呼吸法などがあります。
- Aさん
- 早速検査と治療をお願いします。
- 大田医師
- 終夜睡眠ポリグラフ検査の結果、無呼吸低呼吸指数AHIは60です。この数字は1分間に1回呼吸が止まっているか浅くなっているかを示しており、最重症の睡眠時無呼吸症候群です。スリープスプリント治療の域を超えていますので、早速シーパップ療法を始めましょう。かかりつけ医にも連絡しておきます。
- Aさん
- シーパップ治療を始めた頃の鼻マスクの違和感も取れ、ぐっすりと眠れるようになりました。昼間の眠気もなくなり、仕事に集中できるようになりました。血圧の薬も減りました。イビキもほとんどなくなりました。ありがとうございました。
- 大田医師
- 鼻マスクによる陽圧呼吸、シーパップから離脱できるよう減量に頑張って下さい。
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