Column
睡眠薬を使っての不眠の治療に、最近、変化が起きているのでしょうか?
1990年代は睡眠薬の全盛時代と言われましたが、2000年に入って、新しいタイプの睡眠薬が登場し、睡眠薬の使い方に2つの大きな変化が起きています。1つ目は抗うつ剤、中でも1999年からの「SSRI」などの抗うつ剤を利用した不眠の治療、2つ目は睡眠薬を飲みたいとき自由に飲む「ダイアナ療法」です。
抗うつ剤の種類について教えてください。
抗うつ剤にはいろいろな種類が出ています。三環系抗うつ剤、四環系抗うつ剤のほかに、SSRIという新しい概念の抗うつ剤が登場し、不眠の治療が大きく変わってきました。
なぜ、抗うつ剤が不眠に効くのでしょう。
今夜も眠れるだろうか、今夜も眠れるだろうか…と、繰り返し睡眠のことを気にする強迫観念が不眠の原因となっている人に対して、抗うつ剤は睡眠薬以上に有効な場合があります。睡眠薬の使用が減った理由はここにあります。
ダイアナ療法とはどのようなものですか。
「ダイアナ」は人名ではなく、治療法の頭文字をとったものです。中途覚醒に対する治療法として始まりました。超短時間作用型睡眠薬を使い、目が覚めたら飲む、眠りたいときに飲むという、誠に自由な治療法で、半ば患者さんに処方権を委ねる形になります。ダイアナ療法は患者さんの自由裁量権を尊重した治療法です。
具体的には、どんなときに服用するのですか。
入眠困難の時、中途覚醒した時、いずれも飲みたいときに内服します。例えば、眠れないので午後10時に内服したけれど午前2時に中途覚醒したという場合、排尿後、水と一緒に追加内服します。また、休日などで午前4時に早朝覚醒し、まだ眠りたい場合にも、追加内服します。
飲み過ぎることはないのですか。
目が覚めたら飲む自由といっても、医師の指導の下での自由であって、就寝前の内服量、中途覚醒した時の追加内服量は、原則医師が指示します。
一度に処方される量は?
睡眠薬の処方は、現状では2週間分です。自由に飲むと足らなくなりますから、医師の方で処方の工夫をするのが一般的です。しかし、海外では6ヶ月の長期処方ができる超短時間作用性睡眠薬も現れています。日本もそういった時代が来るものと思われます。