頭痛、めまい、シビレ、いびき、日中の眠気 – 福山市明神町 明神館クリニック

大田外来 = 難治性の不眠

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私の睡眠外来

大田こうすけ

私の睡眠外来は、色々な睡眠導入剤を使っても、十分に眠れない難治性不眠を対象としています。

不眠の原因は、心と身体の両方にあります。ストレス解消を怠る心の慢性痛と、運動不足による身体の慢性痛です。

不眠の悩みを解決したい方へ
1)生活指導

・早寝、早起き型に切り替えましょう。
・気分転換を図り、ストレス解消に努めましょう。
・適度な運動 30~60分のウォーキングをして、運動不足を解消しましょう。
・寝る2時間前にしてはいけなことは守りましょう。理想は3時間前。
____アルコール、タバコ、コーヒー、スマホ携帯、テレビ、ゲーム、熱いお風呂など

2)難治性不眠に対する私の処方
不眠は、不安という心の慢性痛が大きな原因です。
不安を鎮めるのは、GABAというホルモンです。このGABAを増やすのが、抗不安性睡眠薬です。強力な抗不安性睡眠薬として有名なのは、高力価、短時間作用型のデパス(エチゾラム)です。依存性、習慣性が強く、一度飲み始めると減量、断薬の難しいのが特徴です。レンドルミン(ブロチゾラム)も、高力価、短時間作用型、習慣依存性があります。比較的安全なのは、低力価、短時間作用型のリーゼ(クロチアゼパム)です。私は、こういった抗不安作用を持つベンゾジアゼピン系睡眠薬は処方していません。抗不安作用の強い三環系抗うつ薬(ノリトリプチリン)を少量と、気分安定薬または気分調整薬として有名な抗てんかん薬(バルプロ酸)を主に、抗不安作用の強い否定形性抗精神病薬クロルプロマジンを少量、または、鎮静作用の強い抗てんかん薬クロナゼパムを少量、ケースバイケースによって追加します。その他、抗ヒスタミン薬ぺリアクチン散を少量追加することもあります。 ⇒これらの薬は、一般一回使用量の2分の1~4分の少量を、一日一回、夜だけ内服していただいています。一般の睡眠薬とかけ離れた抗うつ薬、抗てんかん薬ですから、驚かれる方も結構おられます。しかし、『私の処方 ナイト治療』に、詳しく薬理薬効について説明してありますので、納得された方のみ治療を受けて頂いております。

・ベンゾジアゼピン系(ハルシオン、デパス、レンドルミンなど)

効果が強く、即効性がある反面、習慣性、依存性が起きやすく、断薬すると反跳性不眠などの副作用はあります。処方しやすいため、使われやすい薬です。
・非ベンゾジアゼピン系(マイスリー、アモバン、ルネスタ)
比較的短時間作用型が多い。習慣性、依存性は時間と共に生じますが、ベンゾジアゼピン系に比して、耐性、依存性は少なめです。ただし、難治性不眠症には不適です。
・メラトニン受容体作動薬(ロゼレム)
とても素晴らしいお薬ですが、作用が弱く、不眠に苦しむ人には不人気です。
・オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ)
効く人には効きますが、効く、効かない、評価が二分することが多いです。

睡眠薬には副作用があります。
副作用の1番は、ふらつき、転倒です。特に、内服から2時間は注意が必要です。マイスリー、アモバンは、筋弛緩作用を少なくしたお薬と喧伝されていますが、高齢者ではふらつき、転倒事故が結構あります。その他、健忘は若い人でもある副作用です。翌朝薬が残り、眠気の持越し、仕事の能率低下という副作用もあります。

睡眠薬を飲むタイミング
内服後は、意外と早く薬の血中濃度は上昇します。概ね内服後30分で効果を発揮し始めますので、眠る準備が出来て、ベットに入る前に内服されるのがよろしいです。

薬が効かない人
不眠の原因となる病気が隠れている場合があります。体の痛み、かゆみ、ムズムズ、歯ぎしり、多夢悪夢などの睡眠時随伴症、うつ病という病気を持っている人、イビキ無呼吸などの睡眠時無呼吸症候群、足のピクツキ、夜間頻尿などは、睡眠薬の効果を減弱させます。

難治性不眠に苦しんでいる人達 
精神科、心療内科治療歴の人は、すでに多種類の向精神薬を内服しておられます。それでも眠れず困り果て、私のクリニックにたどり着かれます。難治性不眠の原因は、心と身体の両方にあります。心の慢性痛と、身体の運動不足が重なると、難治になります。心の慢性痛には、三環系抗うつ薬、非定型抗うつ薬、非定型抗精神病薬は効果的です。少量でも脳の鎮静効果は高く、即効性があります。私は、一日1回、少量で効果を発揮するナイト治療を行っています。このナイト治療に、日中のウォーキングを組み合わせた治療をします。
まとめ
睡眠薬の依存性を心配したり、薬の量にこだわることは、かえってマイナス効果です。がんの治療中で大きな不安がある、人間関係、仕事で大きなストレスがある、こういった時には、適切な治療が必要です。むしろ、治療しない方が問題です。
睡眠薬に対する不安は根強いものがあります。信頼できる医師に相談しながら、自分にあった薬を選んでもらうことが大切です。そして、薬を止める時も、主治医と相談し、時間をかけながら、中長期的に減薬し、止めていく事が大切です。

 

<参考> 睡眠薬に飲むと認知症になる?
 この問題が、メディア、新聞、テレビ、雑誌等で広まっています。果たして睡眠薬で認知症になるのでしょうか。これについての大規模な調査は、なかなかありませんでしたが、今から3年前にベンゾジアゼピン系に限って、フランスで70歳以上の1000人の高齢者を対象に大規模な調査が行われました。その結果は、6年程度服用した場合は、100人あたり4.8人、4.8%の人が認知症と考えられます。服用していない人でも、100人あたり3.2人、3.2%認知症が発症しており、その差はわずかと言われています。この差は、メディアが騒ぐほどの認知症発症率なのか、はなはだ疑問です。逆に、不眠症の方が薬を飲まない場合の方が、かえって認知症になりやすいという報告もあります。このフランスの報告は、Billoti de Gage S.etal.bmj.2012 をご覧下さい。
睡眠薬の正しい使い方については、厚生労働省のHP、日本睡眠学会のHPに睡眠薬適正指導ガイドラインというものがあります。睡眠薬を減らしていきたい、あるいは、止めたいという場合はどのようにしたらよいのか、睡眠が改善していれば、もちろん止められます。睡眠の改善傾向があっても、薬は減らせます。この場合、眠れるようになったからと言って急にパッと止めるのではなくて、徐々に減らし、生活習慣を改善していく事が必要です。睡眠薬を止める時に起きやすい副作用として、再び眠れなくなる、動悸がする、吐気や不快感などの離脱困難症を起こす事があります。勝手に減薬、断薬せず、主治医にご相談下さい。

 

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