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親はほめ上手になること、プラス信号に気づくこと

不登校の子供たちにどのように対応されていますか。

無論親と一緒にですが、親に連れられて診療所を受診にくる子供達は歓迎です。

診療所にやってくる子供とこない子供とは、どう違うのでしょう。

不登校の子供は本来の姿に背を向けて「学校に行かない」「夜は寝ない」「朝ご飯は食べない」「昼間に起きてくる」などマイナス信号をたくさん発信しています。問題は、マイナス信号ばかり目につきますが、実はプラス信号(今の自分を克服したいという思い)も同時に発信しているのです。身近でプラス信号に気付いてあげる人が必要なのです。

どんな人が必要なのですか。

まず身近にいる両親が適任者なのですが、なかなかプラス信号に気付かないようです。おじいちゃん・おばあちゃんも適任なのでしょうが、お説教をして逆に怒らせてしまったり、酷い時には殺人事件に発展などということも近年よく報道されています。悲しいことです。

病院や診療所はプラス信号に気付いてくれますか?

どういう状況であれ、診察を受けようとすること自体がプラス信号なのです。 「よく来たね。楽にしてね。なんていい子じゃないの」と、まずほめることから診察を始めます。その後2回、3回と再来するようになれば立ち直る可能性が出てきます。

具体的な検査について教えてください。

まず最初にすることは『生活リズム調査』です。アクチグラフを用いて、10日から2週間の活動状況を把握します。 採血ももちろん行います。貧血の有無や程度、各種ホルモンのバランスなどを診ます。 また、睡眠の質を診るための『睡眠ポリグラフ検査』や日中に過度の眠気がある場合は、『睡眠潜時反復検査(MSLT)』を行います。

検査結果から得られた問題についての治療方法を教えてください。

まず第一が“ほめる外来”。子供のよいところをほめてあげる、信頼関係を築きます。 二番目に生活指導などのカウンセリングを行います。 三番目の最も難しいところが、一般診療の範囲での薬の処方です。

生活指導の具体的なあり方について教えてください。

昔から言われている「早寝早起きは三文の得」は今も同じです。早く寝るための工夫は、家族単位で行うことが大切です。 最初に始めることは、夕食時以降テレビをつけないこと、食堂の照明は、朝は夕の2倍〜3倍の照度が理想です。夕は朝の1/2〜1/3の照度で十分ということです。 学童期から携帯電話のフィルタリング(教育上良くないサイトはのぞけない)、通話時間制限など社会常識的なルールに基づいた使用について家庭内で合意をつくっておく。朝は決まった時間に全員起床。寝る時間は本人の自主性に任せる。早寝早起きと矛盾したように思われますが、朝きちんと起きる家族週間をつくっておくと、子どもは自ずと早く寝るようになるものです。

朝起きれない子どもに光療法があると聞きましたが。

朝、食堂の照明を明るくする方法が一番です。工事費の問題もあり、ポータブルタイプの高度光照射装置を使うのが便利です。20インチ弱のテレビ大で数万円から購入できます。いつでも明神館脳神経外科3階睡眠サポートセンターにご相談下さい。 朝起きて、自室で1時間高度光照射装置の前で光を浴びながら本を読んだり新聞を読んだりすると、冬場は特に効果的です。

メラトニン療法があると聞きましたが。

メラトニンは脳内ホルモンのため、ほぼ無害です。睡眠相を前進させる作用があります。即ち早寝を促します。発育途上の子ども、12歳未満は原則使用を控えています。中高校生には大丈夫ですが、世間が思うほどの効果は期待しにくいです。 メラトニン療法についてお知りになり たい方は睡眠サポートセンターまでお問い合わせ下さい。

時間療法について教えてください 。

生活指導やカウンセリングをもってしても効果のない昼夜逆転に『時間療法』を用いることがあります。毎日寝る時刻を3〜4時間遅らせていく方法です。特別な医学知識を必要としません し、薬物療法ではありませんので、本人の協力が得られれば試してみる価値は十分にあります。

薬物療法について教えてください。

一般診療として使える薬は、睡眠導入剤、抗不安薬、抗うつ剤です。最近は筋弛緩作用の少ない睡眠薬、口渇、便秘などの抗コリン作用の少ないお薬があります。 精神科医と相談しながら処方するのが無難です。

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