頭痛、めまい、シビレ、いびき、日中の眠気 – 福山市明神町 明神館クリニック

大田外来 = めまい

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 患者さん 生の声

医学博士 大田浩右

耳鼻科以外のめまいを専門にしています。

ストレスめまい・前庭片頭痛めまいに共通するのは・・遅寝、睡眠障害、運動不足、便秘などの悪い生活習慣、疲れやすさ、光過敏・音過敏・臭い過敏、気圧過敏、シビレ、ピリピリ痛など多彩な随伴症状です。

片頭痛-不安-関連めまいMARD(migraine-anxiety-related dizziness)という新しい症候群が提案されています。したがって、不安や睡眠障害の治療、頭痛、肩こり、光過敏、音過敏、便秘などの総合的な治療によって初めてめまいは改善します。

前庭片頭痛めまい 5分~72時間続く持続性めまい
片頭痛の治療で改善する。
不安ストレスめまい いつとはなしに起きる不安定めまい
気分転換、運動療法、抗不安薬、抗うつ薬
片頭痛-不安-関連めまいMARD 最近提唱されている新しい病名
不安ストレスめまいとほぼ同じです
良性発作性頭位めまい症 1分くらいの短いめまい
7~21日で自然軽快する。めまい体操
前庭神経炎 感冒に次いで起きることがある。激しいめまい
数ヶ月に及ぶことがある。抗ウイルス薬、メチルプレドニゾロン
メニエール病 難聴、耳鳴り、めまい、塩分制限、水分摂取療法

 

 前庭片頭痛めまい

● めまいと頭痛の関係
紀元前131年カッバドキアのAretaeusの報告に始ります。2000年の時を経て、めまいと頭痛についての体系的研究は1873年ビクトリア王朝の医師Edward Livingが報告しています。以来、140年の歳月を経て、めまいと頭痛の関係はより科学的、臨床的興味へと焦点が絞られていきます。2012年国際頭痛学会と国際神経耳科学会であるバラニー協会はめまいと頭痛の関係を『前庭片頭痛』とすることで合意します。この新しい病名『前庭片頭痛』は国際頭痛学会ICHD-3βの付録に収録され、国際的に認知されました。しかし、日本では前庭片頭痛めまいは医師の世界でも知名度は低く、神経内科医、脳外科医、耳鼻科医ですら知らない医師が多いのが現状です。

● 以前の名称
以前は頭痛関連めまいと呼ばれていました。2012年頭痛関連めまいは前庭片頭痛めまいと名称を変えました。神経耳科学国際バラニー協会は『成人および小児における反復性回転めまいの最も多い原因は前庭片頭痛である』と明記しています。しかし、未だ前庭片頭痛めまいの知名度は低いのが実状です。スイスにある三次めまいセンターによる最近の研究では、若い患者を紹介してきた医師のうち前庭片頭痛めまいを疑ったのはたった1.8%で、めまいセンターで実際に前庭片頭痛と診断されたのは20.2%にのぼったと報告しています。

● 前庭片頭痛めまいは過小診断、過小評価されている
多くのめまい患者さんが誤った治療により生活に支障を来たしていると報告しています。私はめまいには不安症、うつ障害、頭痛の合併割合が高いことに着目し、片頭痛の治療と併せ生活指導を積極的に行い、納得のいく治療成績を得ています。

治療

不安・ストレスめまい、前庭片頭痛めまいの治療は一部重複します。
共通する治療薬は三環系抗うつ薬、バルプロ酸、ジアゼパムなど。
前庭片頭痛めまいの治療薬は上記の他に、プロプラノロール(インデラル)、メトプロロール(セロケン)、ビソプロロール(メインテート)、メトクロプラミド(プリンペラン)、トピラマート(トピナ)、ラモトリジン(ラミクタール)。
まれな薬剤として、メチルプレドニゾロン(1000mg/日 1~3日点滴)のパルス療法が効果を有することがあります。

⇒生活指導:入眠時刻、朝食、便通、ウォーキングの時間などを記入する生活日誌を得点制にして生活習慣の改善を可視化することによって、本人のやる気を促し予防薬に匹敵する効果をあげています。
⇒生活日誌

小児のめまい

3歳、4歳の幼児期からめまいを訴える子供がいます。小児の回転性および浮遊性めまいは自然寛解するため小児良性発作性めまいとしてその多くは受診しても様子を見てくださいと言われることが多いのです。しかし、幼稚園に行けない、友達と遊べないなど日常生活に支障を来す場合、医師から薬はありません、経過観察と言われると親子ともに途方にくれます。この反復する発作性のめまいを持つ小児の親、特に母親に頭痛持ちが多いことが知られています。また、めまいを起こす小児には光過敏が多いのも特徴です。このような子供さんには親子ともに生活習慣是正への強力な指導が必要です。特に小児の遅寝、子供部屋の明るすぎる天井照明の是正は必須です。
小児の回転性および浮遊性めまいの原因のなかで最も多いのは片頭痛関連症候群です。次に多い原因は心因性めまいです。生活に支障を来たすほどの小児めまいは片頭痛関連めまいと心因性めまいを合併している場合があります。このような場合は治療介入が必要です。バルプロ酸シロップは効果を発揮します。

更年期のめまい

特徴1:更年期のめまいは、反復する回転めまい、頭位めまい、フワフワめまい、乗り物酔いなど多彩なめまいを訴えます。別の角度から電話インタビューによる大規模調査によると、体が不安定(91%)、体のバランスが取りにくい(82%)、めまい(57%)の順番でした。更年期のめまいはめまいの陰に隠れている体の不安定性やバランスの取りにくさにも注意を向ける必要があります。

特徴2:更年期のめまいは前庭片頭痛めまいがあっても頭痛を訴えない特徴があります。頭痛はなくても若い頃の頭痛や肩こりの有無について確認することが大切です。若い頃に不安ストレス、頭痛、肩こり、首のこりで困った方は結構おられます。また若い頃に吐き気、嘔吐、流涙、目の充血、鼻汁、鼻閉、顔面紅潮、発汗、瞼の浮腫・下垂などの自律神経症状、光過敏、音過敏、臭い過敏、シビレなどの随伴症状を持っていた場合は片頭痛の疑いがあります。更年期めまいは不安ストレスに対する治療と片頭痛に対する治療の両方を行うと高い治療効果が得られます。また、低用量の女性ホルモン併用も治療効果を高めます。

脳脊髄液減少症めまい

・長く立っていられない頭痛
・難治性のめまい
・症状が気圧、天気に左右される
・項頚部痛、背部痛、腰痛
・全身の痛み、慢性痛、アロディニア
・光過敏、音過敏、臭い過敏、味覚過敏、耳鳴り
・筋力低下
・不眠
・多彩な自律神経症状
・起立性調節障害
・認知の低下など

脳脊髄液減少症は多彩な症状を呈する症候群です。やっとCT検査ができるようになった昔、原因不明の頭痛、めまいの患者さんを多数診ていました。硬膜外ブロックの際、試しに空気、酸素、そして笑気ガスを硬膜外腔に20~60cc注入し著効例を経験しています。脳脊髄液減少症と診断されても髄液圧は正常な例はあり、難治性のめまい、難治性の頭痛に遭遇した時、いわゆる脳脊髄液減少症を頭の片隅に置いておく必要があります。

良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症は1分くらいの短いめまい発作であるのに対し、不安・ストレスめまい、前庭片頭痛の頭位めまいは少し長めのめまい発作です。罹病期間にも違いがあります。私は患者さんによく申し上げるのは、良性発作性頭位めまいは、めまい体操が効果を発揮し、早ければ1~3週間、遅くとも2~3ヶ月で自然軽快します。一方、不安・ストレスめまい、前庭片頭痛めまいにはめまい体操は効果なく、半年~1年、時には1年を越えてめまいが持続します。両者の鑑別診断はめまい体操、めまいの時間、罹病期間の違いによって鑑別できます。

メニエール病

メニエール病と前庭片頭痛めまいはよく似た臨床症状のため、外来で経過を見ているうちにようやく区別できることが多いです。
メニエール病に多く見られる低音域難聴は、前庭片頭痛めまいと不安・ストレスめまいにおいても高頻度に見られるため、鑑別診断には役立ちません。
メニエール病を最初に報告したProsper Meniere自身がめまいと頭痛の合併頻度は一般人口の2倍高いと記述しています。
いずれにしても、メニエール病と片頭痛や不安神経症との合併は多く見られます。一般のメニエール病と片頭痛を合併した患者は両耳の難聴が進行しやすいことがよく知られています。したがって、外来でメニエール病に遭遇した場合は不安・ストレスめまい、前庭片頭痛めまいとの合併を考慮し、メニエール専門医との治療の連携が大切です。

 

 

脳卒中めまい

除外診断に用いるHINTSは感度99%、特異度97%であり、HINTS陰性であれば脳卒中めまいを除外できます。

Dr.kousukeコラム ”めまいのこぼれ話”

Dr.kousukeコラム ”人騒がせな高齢者の失神”

 

その他

検査所見

頭痛の程度を表すHIT-6(78点満点)は意外にも高くありません。前庭性片頭痛のHIT-6は50前後の傾向があります。めまい平衡機能検査では前庭眼球運動の異常や注視誘導性眼振、なかでも中枢頭位性眼振は比較的多くみられます。軽度の両側性感音神経難聴(低音域聴力低下)はかなりの頻度で見られます。白血球のうちリンパ球%の低下も高頻度に見られます。

めまい問診

めまいで苦しんでいる患者さんの生活習慣、性格、考え方など、具体的に把握するためには、めまい患者さん用の問診票が役に立ちます。
何時に消灯、就寝しているか、何時に起床するか、運動の習慣はあるか、ウォーキングをしているか、三度の食事は規則正しく摂取しているか、便秘や下痢はないかなど、詳しい問診を行います。

めまいの問診票  睡眠の問診票  性格やストレスの問診票  めまい体操指導

メニエール病について

メニエール病ってそんなにあるの!! めまい診療をしていると素朴な疑問を感じます。
詳しくはこちらを参照
メニエール病の原因は、脱水により抗利尿ホルモン バゾプレシンが活性化するためと考えられています。この考え方は、長沼英明の「水分摂取療法」が大きな効果を見せたことに始まります。自宅でしっかり水を飲んで、休養と運動をすることにより、メニエール病の症状改善が期待されます。
メニエール病 以前の治療法 ⇒詳しくはこちらを参照

めまいの鑑別一覧 こちらを参照(PDF)

※ メニエール病に水分を十分に摂取する北里大学神経耳科長沼英明「水分摂取療法」は効果的です。
※ めまいの患者さんに安静の必要はありません。出来る範囲、無理のない範囲で、縄跳び、ウォーキングは効果的です。 
※ めまいで動けなくなり、救急来院する患者さんに、脱水によるストレスめまい、片頭痛めまい(前庭性片頭痛)の方が結構おられます。
救急車を呼ぶ前に、まずしっかり水を飲んで、気持ちを落ち着かせることが大切です。

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